現在行われている子宮頸がんのステージ別の主な治療法と手術法は、以下の通りになります。
<0期>
- レーザー治療
- 高周波凝固治療: 高周波を用いて電磁波の熱でがん細胞を殺す治療法です。
- 凍結療法: がん細胞を凍らせて殺す治療法です。
- 円錐切除術: 腹部を切らずに膣の中にメスを入れることで子宮頚部を切除します。患者さんにとって、もっとも不安の少ない手術法と言えるかもしれません。術後の妊娠・出産にも支障はありません。
- 子宮全摘出術: 子宮を全て摘出する手術で、早期の子宮頸がんに最適な治療法といわれていますが、妊娠・出産は不可能になります。
<Ⅰa期>
- 子宮全摘出術
- 両側付属器切除(卵巣は温存)
- 円錐切除術
- 準広汎または広汎子宮全摘術(3~5mmのより深い浸潤がある場合): 骨盤壁近くから子宮と膣の一部を切除する方法で、関連する所属リンパ節も同時に切除します。
- 放射線療法(腔内照射):がん細胞のある部分に薄いプラスチックチューブを通し、放射線を出すアイソトープを使用したプラスチックを入れて治療する方法です。
<Ⅰb期>
- 腔内照射と外照射(体外からの放射線療法)の併用
- 広汎子宮全摘術(リンパ節郭清):子宮および周りの組織を取り除く手術で、術後の妊娠・出産は不可能になるほか、排尿・排便障害の可能性もあります。
- 術後放射線治療:がんの細胞に放射線をあて、細胞を殺す治療法ですが、吐き気・食欲不振などの副作用があります。
<Ⅱa期><Ⅱb期>
- 腔内照射と外照射の併用
- 広汎子宮全摘術(リンパ節郭清)
- 術後放射線治療
<Ⅲa期><Ⅲb期>
- 腔内照射と外照射の併用
- 放射線治療と化学療法の併用
- 免疫療法
<Ⅳa期><Ⅳb期>
- 腔内照射と外照射の併用
- 放射線と化学療法(抗がん剤)の併用
- 全身化学療法,免疫療法